- 2010年7月12日
コーヒーに合うのはJAZZ?それともクラシック?
前回、映画のお話をしましたが、映画だけではなく、小説や音楽などでも、題材や小道具として、コーヒーや、コーヒーを飲むシーン、Caféは頻繁に取り上げられています。またヨーロッパでは古く17世紀より、Café(コーヒーハウス)そのものが、社交場であり、情報交換の場であり、様々な文化を生み出す場所でもありました。今回はクラシック音楽にまつわるエピソードです。
偉大なクラシック音楽の誕生にはコーヒーが欠かせなかった?
中には異論のある方もいらっしゃるとは思いますが、知名度も含め、クラシックの4大作曲家と言えば、バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパンということになるのでしょうか?時代背景や地域性もありますが、ショパンを除く3人の大作曲家は、共に大のコーヒー好きであったことでも有名なのです。
ベートーヴェン
Ludwig van Beethoven
(ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン)
1770-1827
“天才”にありがちな激情家で短気、非常に気難しい性格だったと言われるベートーヴェン。朝食は必ずコーヒーのみ、しかも必ずきっちり60粒数えた豆を自分で挽いてコーヒーを淹れていたそうです。 彼が愛用したトルコ式ミルは、今ではドイツで別名ベートーヴェン・ミルとも呼ばれています。
モーツァルト
Wolfgang Amadeus Mozart
(ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト)
1759-1791
映画『アマデウス』は少し違いますが、宮廷作曲家のアントニオ・サリエリによる毒殺説もあるモーツァルト。全身に浮腫ができ、高熱であったにも関わらず、死ぬ直前にもコーヒーを飲んだと言われています。妻コンスタンツェは世界三大悪妻(※1)の一人と言われるなど、こちらの天才の36年の生涯も波乱に満ちたものですが、6人の子供をもうけ、流行りのコーヒーをモーツァルトのために大変上手に淹れたというコンスタンツェは、本当に悪妻だったのでしょうか?
バッハ
Johann Sebastian Bach
(ヨハン・ゼバスティアン・バッハ)
1685-1750
最後の一人、バッハは、1日に何十杯ものコーヒーを飲み、遺品リストには5つのコーヒーポットとたくさんのカップがあったという程、3人の中でも突出したコーヒー愛好家。ライプツィヒのコーヒーハウス“ツィンマーマン・コーヒーハウス”で学生オーケストラの指揮をし、1730年代に、バッハの世俗カンタータ(※2)の中でももっとも有名と言っていいであろう、カンタータ第211番 『コーヒー・カンタータ』を上奏しています。内容はコーヒー狂いの娘と、それを止めさせたい父親のかけ合いを中心とした風刺喜劇となっており、当時のライプツィヒのコーヒー・ブームがいかに熱狂的であったかの引き合いにもよく使われます。
天才は、コーヒーを飲みながらこの曲を作ったのかも? そんなことを思い浮かべ、クラシック音楽を聴きながらの、彩豆コーヒータイムはいかがでしょうか?
※1:ソクラテス(哲学者)の妻クサンティッペ、モーツァルトの妻コンスタンツェ、トルストイ(作家)の妻ソフィアが世界三大悪妻と言われている。
※2:カンタータとは、単声または多声のための器楽伴奏付の声楽作品で、主にプロテスタント教会の礼拝用に作られた「教会カンタータ」と、その他の学校や都市、宮廷の祝典のために作曲された「世俗カンタータ」がある。

